肋横突関節の秘めた力:呼吸から姿勢まで、私たちの健康に寄与する重要な役割

こんにちは!姫路市飾磨区にあるコンディショニング&フィットネススタジオAlterの Hirokです。

今回は深い呼吸と関連の深い肋横突関節についてお話します。

まず、先日インスタグラムで投稿した内容の記事になります。

当店に来られるお客さまの多くは身体の不調がお悩みでご来店されています。
当店では、膝や肩が痛い方でも全身の評価を行なっていきます。


例えば、膝が痛い方でも、膝痛の原因が脛の骨の捻れだったとします。
この捻れの原因として→太もも外側の張り→太もも外側が張る原因を調べると、お尻に力が入りにくいことにあった→お尻の力が入りにくい原因を考えると体幹筋の力が抜けている。
といった風に原因の原因の原因を考えていきます。


よくピラティスでは「リブフレア」といって、肋骨が広がってしまっている現象のことを指したりしますが、リブフレア→腹斜筋(お腹の筋肉)の運動といったところに結びつくことが多いです。


しかし、身体をみていく中で体幹ではなく「肋骨の動きの硬さ」が原因になっている人をよくみかけます。
よくドアで例えて説明しますが、錆びたドアの場合、力を入れて開けようとしても開きにくいです。
それと同じで、体幹筋がある程度しっかりしていたとしても関節が硬くなってしまっているために肋骨が広がってしまっている方をよく見かけます。
大抵の場合は肋横突関節が下方に滑っており上方に滑らない。これにも原因があって、椎間関節や肋骨挙筋なども影響していることも考えます。


そうなると「体幹筋トレーニング」ではなく、「肋骨の柔軟性(肋横突関節)」が大事になったりします。実際に柔軟性を出すことで呼吸が深くなり、リブフレアの改善がみられる方もたくさんいます。


少し難しいお話になりましたが、浅い呼吸の原因は体幹筋ではなく背中や肋骨の関節に原因があるかもっていうお話でした。

このような投稿をしました。

実際に浅い呼吸になっている方は肋骨が開くことで肩こりや腰痛に悩んでいる方も多くいらっしゃいます。

そこで今回は「肋横突関節」の動きも大事になるということで「肋横突関節」のお話をしていきます。

肋横突関節とは?

肋横突関節は、肋骨の肋骨結節関節面とこれに相当する胸椎の横突肋骨窩との間にできる関節であり、背骨と肋骨をつなぐ重要な構造です。この関節は、肋骨の微妙な動きを可能にし、呼吸時の胸郭の拡張と収縮をサポートします。また、肋横突関節は上半身の動きにおいても重要な役割を果たし、体の柔軟性やバランスの維持に寄与しています。

肋横突関節の働き

肋横突関節の主な機能は、呼吸を助けることです。深呼吸をする際には、この関節が肋骨の動きをスムーズにし、肺に十分な空気を取り込むための胸郭の拡張を可能にします。また、日常生活においては、肋横突関節が上半身のさまざまな動き、特にねじれや前屈みなどにおいて、柔軟性と安定性を提供します。

呼吸と自律神経の調和

肋横突関節の正常な機能は、深くリラックスした呼吸を促し、自律神経のバランスを整えることにも寄与します。深い呼吸は副交感神経を活性化させ、リラクゼーション効果をもたらし、ストレスや緊張を軽減します。このように、肋横突関節は私たちの精神的な健康にも影響を与えるのです。

肋横突関節の健康維持

肋横突関節の健康を維持するためには、適切なストレッチやエクササイズが効果的です。肋骨周りの筋肉、特に肋骨挙筋や肋間筋の柔軟性を高めるストレッチは、肋横突関節の動きをスムーズにし、呼吸の質を向上させます。また、姿勢を意識することも重要であり、長時間の座りっぱなしや前かがみの姿勢は避け、定期的に体勢を変えることが推奨されます。

関節を支える主要な筋肉

  1. 肋間筋(Intercostal Muscles):
    • 肋骨間に位置し、外肋間筋と内肋間筋からなります。これらの筋肉は、肋骨を持ち上げることで胸郭の拡張を助け、呼吸の深さと効率を高めます。
  2. 肋骨挙筋(Levatores Costarum):
    • 背骨の横突起から肋骨に走る小さな筋肉群で、肋骨を持ち上げることで胸郭の拡張に寄与します。深い呼吸や咳をする際に特に活動します。
  3. 長背筋(Erector Spinae):
    • 背中を伸ばすことで知られるこの筋肉は、背骨の動きをサポートし、間接的に肋横突関節の機能にも影響を与えます。長背筋の柔軟性と強さは、背骨と肋骨の健康な動きを維持する上で重要です。

おすすめストレッチ

深呼吸をする上で「肋横突関節」意識してみましょう!

投稿者プロフィール

井ノ元 宏希
しなやかで軽い体を作る専門店コンディショニング&フィットネススタジオAlter代表。理学療法士歴15年。ICU〜在宅まで幅広く経験。認定理学療法士(運動器・呼吸器)、呼吸療法認定士、心リハ指導士。知っていることで悩みが解決することもあります。このブログで少しでもお力になれたらと思っています。