ピラティスシリーズ:ピラティスリングとは?
今回は、ピラティスマシン解説シリーズとして「ピラティスリング(Pilates Ring)」についてご紹介します。ピラティスリングは、小さな道具という意味の「プロップス」の一つに分類されていて、シンプルな見た目ながらも全身の筋肉にアプローチできる便利なツールです。
「ピラティスリングって何?」「どんな効果があるの?」と気になっている方に向けて、歴史や特徴、使い方について詳しく解説していきます!
ピラティスリングの歴史
ピラティスリングは、ピラティスの創始者であるジョセフ・H・ピラティス(Joseph Hubertus Pilates)によって開発されました。ピラティス氏は、限られたスペースでも効率よくエクササイズができるよう、ワイン樽の金属製リングを改良してトレーニングツールとして活用しました。
ピラティスリングは「マジックサークル(Magic Circle)」とも呼ばれ、特に体幹や四肢の強化、姿勢改善に効果的なエクササイズツールとして広まりました。現在では、さまざまな素材やサイズのリングが開発され、世界中のピラティススタジオで使用されています。
ピラティスリングの特徴と構造
ピラティスリングは、柔軟性のある円形のリングで、両側にグリップが付いています。直径約35~40cmほどのサイズで、適度な弾力があり、手や脚で挟んで負荷をかけながらエクササイズを行います。

小柄の方向けに一回り小さなリングもあります。

主な特徴
- 適度な抵抗を利用したトレーニングが可能
- 軽量で持ち運びがしやすい
- 体幹の安定性を高めるエクササイズに最適
- 上肢・下肢の筋力強化やストレッチにも活用できる
ピラティスリングは、見た目はシンプルですが、体の内側の筋肉を効果的に刺激し、バランスの良いトレーニングを提供してくれます。
ピラティスリングでできること
✅ 体幹の強化:リングを内側に押し込むことで、腹筋・背筋・骨盤底筋などの深層筋に刺激を与えます。
内転筋で軽く挟むことで内転筋と連結している骨盤底筋群に力が入り、エクササイズになります。

✅ 上肢・下肢のトレーニング:腕や脚にリングを挟み、適度な負荷をかけることで筋力を強化できます。
リングを挟むことで筋連結を意識したり方向性がはっきりするエクササイズが可能となります。

✅ 姿勢改善:リングを利用したエクササイズで、胸を開く動作や背骨のアライメントを整えることが可能です。
✅ 柔軟性向上:ストレッチの際に補助ツールとして活用し、より深いストレッチができます。
✅ リハビリ・コンディショニング:軽い負荷で無理なくトレーニングができるため、リハビリ中の方にも適しています。
個人的に好きなエクササイズ
リブケイジアームズ
お腹と背中、前鋸筋に同時に収縮を入れながら広背筋を伸長させる同時にたくさんの効果が期待できるエクササイズです。

シェイブザヘッド
背面の筋肉はめちゃくちゃ効きます。猫背にピッタリです。

ハンドレッド&テーブルトップ
腸腰筋という狙ってもなかなか力の入りにくい筋肉に直接刺激を入れることのできるエクササイズです。

こんな方におすすめ!
☑️ 自宅でも手軽にピラティスを取り入れたい方
☑️ 体幹を強化して美しい姿勢を目指したい方
☑️ ピラティスマシンがない環境でも効果的にエクササイズをしたい方
☑️ 肩こり・腰痛の改善を目指している方
☑️ 柔軟性を高めながら筋力もアップしたい方
まとめ
ピラティスリングは、シンプルながらも全身のトレーニングに活用できる万能ツールです。特に体幹の強化や姿勢改善に効果的で、自宅でのトレーニングにも最適です。
スタジオAlterでは、ピラティスリングを使ったエクササイズも取り入れています。気になる方は、ぜひ一度体験してみてください!

コンディショニング&ピラティススタジオAlter代表。理学療法士歴15年。ICU〜在宅まで幅広く経験。認定理学療法士(運動器・呼吸器)、呼吸療法認定士、心リハ指導士。論文執筆経験あり。関節ファシリテーションや運動器エコー、ピラティスなどを学んでおり体について悩んでいる人を運動療法で救っていきたいと思っています。