足の捻れと膝の痛みの関係

身体の仕組み

こんにちは!

姫路で活動しているAlterのHirokiです。

今回は「膝の痛み」についてお話したいと思います。

と言っても膝の痛みはたくさんの原因が考えられるので「これです」とは言い切れない部分があります。

今回はなるべく分かりやすく膝の痛みについて解説していきます。

まず膝の痛みセンサーはどこにあるか整理してみましょう。

膝周囲にある痛みセンサーがついている組織は「ほとんど」が答えになります。

「ええーー」ってなりますよね。

ほとんどということは、「痛みセンサーがついていない組織」を挙げた方が早いぐらいになります。

痛みセンサーがついていない部分は

・軟骨

・半月板(中心部)⇨軟骨の上にあるクッションのようなもの

・骨

・筋線維

となります。

古い論文にはなりますが、有名な論文で膝関節周辺の組織の痛み程度を示した図があります。この図を見ると骨や軟骨、半月板の内側で痛みを感じない部分があります。

また、この図にある組織だけではなく、膝周りの筋膜や血管、神経周膜も痛みの神経があるため、痛みといってもどの部分に痛みが生じているか複雑になっています。

というような感じで大まかに膝の痛み組織を挙げました。

臨床ではこのいろんな組織がある中で、どの組織が傷んでいるのか、痛みを発しているのかを把握する必要があります。

しかし、これだけでは終わりません。

大事なことは「どうしてその組織が傷んだのかを確認すること」です。

痛みはこの部分ですね。ってだけでも予後がある程度分かりますし、対応がわかってきます。しかし、どうしてその組織が傷んでしまったのかを考慮しない限り、再び同じ部分を傷めてしまうことになります。

この原因に関して、多いとされているのが「アライメント異常」と呼ばれるものになります。骨と骨の繋がりに関する歪みのことになります。

例えば、ドアの蝶番部分が、少し歪んでたとします。開け閉めの際に「ギーッ」と音がすることは予測できると思いますが、何度も何度も開け閉めをしていると、段々壊れてきますよね。それと同じで、人間の関節にも動き方があって、その動き方がずれてしまうと、小さな小さな負担がかかります。この小さな負担が1日に何百回、何千回と続くことで関節が変形していき、周囲にある組織が警告信号として痛みを出したりしてしまいます。

変形性膝関節症の後足部アライメントが膝関節に与える影響

これはアライメントと膝の痛みが関連していると報告している論文になります。

このようにアライメントは少しずつ一定の組織に負担をかけ痛みを出していきます。

このアライメント異常の問題として多いとされているのは「脛骨外旋症候群」と呼ばれるものです。

脛骨外旋症候群は、脛骨(すねの骨)が外側に捻れてしまうことを言います。

そうなることでO脚に近づくアライメントとなり、多くの日本人がこのアライメントになっているとされています。

脛骨が外側に捻れてしまっていることで半月板がうまくクッションの役割をせずに痛みを起こしたり、前方部分にある膝蓋下脂肪体の動きが制限されることで膝の痛みの原因となってしまいます。

まとめると、膝の痛みの原因の原因として、膝のアライメント異常があるということになります。

このアライメント異常の原因もあるので、もうよく分からなくなってきますよね。

この連鎖を紐解いて、一つずつ解決していくことが「理学療法士」の強みとなっています。

痛いからマッサージをする。

ではなく、痛みの原因の原因の原因まで考えたアプローチ。

ここをしっかり分析するためには

組織同士の関連や病態を理解する知識

どの部位にどういった病態が起きているのかを評価する触診、操作技術

本当に分析通りになっていたか、間違っていたかを体験する経験

たくさんの時間やお金をかけてきたことで身に付けてきたものとなります。

これらの身に付けたことをAlterではサービス提供しています。

体に対してお悩みの方はぜひお問い合わせください。

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