体の調子が悪くなった時にどこにいく?治療院の特徴と相場

身体の仕組み

こんにちは。姫路コンディショニング&フィットネススタジオAlterの開業準備中のHirokiです。

(準備中ですが、ご依頼あれば相談に乗ったりサービス提供させて頂いています)

体の調子が悪くなったときに「体みてほしいけど、どこに行ったらいいんだろう?」って悩んだことありませんか?

だって、巷には整骨院や接骨院、整体、カイロ、、いっぱいありますよね。

僕もこのお仕事をしていこうと思った時に色々調べてようやくおおよそのことが分かりました。

それまではどこも一緒のように見えていましたし、怪しさもありました。

結局お金いっぱい取られるのかな。とか、〜式ってやつで体をボキボキされるのかなとかです。

僕が思っているということは世の中の方も思っている方はたくさんおられると思います。

ということで今回は、日本国内に数多くある「治療院」と呼ばれるものについてざっくりと説明したいと思います。

※個人的な主観も入っていると思いますが、ご了承ください。

まず、体を見てもらったり、運動できる施設をおおよそ挙げていきます。

クリニック、病院、整骨院、接骨院、整体、カイロプラティック、マッサージ屋、ヨガ・ピラティススクール、パーソナルジム。

ざっと挙げるとこれぐらいです。あと、これらの場所で働く職種についてもお話します。

クリニック・病院

まず、クリニック、病院に関してです。日本では体の調子が悪い(関節や筋肉が痛い)場合は、最初に病院に行くことって多いですよね。

病院の開業自体は医師免許はいりませんが、患者さんを見る場合は医師免許がいります。この時、日本では大抵「整形外科」に行くことが多いかと思います。

整形外科とは

運動器官を構成するすべての組織、つまり骨、軟骨、筋、靭帯、神経などの疾病・外傷を対象とし、その病態の解明と治療法の開発および診療を行う専門領域です。

その対象は脊椎(脊柱)・脊髄、骨盤、上肢(肩、肘、手、手指)、下肢(股、膝、足、足指)など広範囲に及びます。新生児、小児、学童から成人、高齢者まで全ての年齢層が対象になり、その内容は多様で治療の必要な患者数が極めて多いのが整形外科の特徴です。ー日本整形外科学会ー

医師は唯一「診断」を行うことのできる職種であり、CTやMRI、レントゲン、エコーや血液検査を用いて原因を分析します。

多くの整形外科の先生は病院で「手術(外科)」を中心に行ってきています。そのため、緊急性のある疾患に対して手術という手段を用いて治療することに長けています。骨折やヘルニアの手術、肩で多いですが「すじ」を繋ぎ合わせるような手術などです。

そのため、クリニックや病院に行くことで「悩んでいる体の痛みや不調は緊急性があるのか、ないのか」を判断してもらえます。これってとても大事なことです。

以前に病院で担当した患者さん。腰痛のため整体を渡り歩いていましたが、最終的に病院に行くと、がんの脊椎転移による痛みでした。基本的にその部位を動かすことがよくないため、すぐに固定をする手術を行っていました。

「病院ではしっかり診てくれない」「湿布だけ」とかよく聞きますが、「緊急性がない」って分かることがとても大事なんです。緊急性がないけど、関節の柔軟性を出したり、トレーニングをした方がいいかなって方に対して医師からの処方で専門的に運動療法を行っている職種が「理学療法士」になります。

医師が手術を行った後や手術適応じゃないけど運動が必要そうと評価した方に対して関節が硬くならないようにストレッチをしたり、筋肉をつけることで体を整えていく仕事を同じように整形外科の先生がしてくれるってのが理想ですよね?

けど、医師が全部を担うことはできません。薬を出す仕事を代わりにする方が薬剤師さん、レントゲンやCTを代わりにキレイに撮ってくれるのが放射線技師さん、栄養のことをしっかり考えてくれるのが管理栄養士さん。という風に専門職が医師の代わりに処方を受けて行っています。

こんな感じで運動や関節可動域運動、動作練習など医学的リハビリテーションに対して関わっているのが「理学療法士」となります。

病院では日々先生と話をしながら運動療法を提供しているため、手術内容や医学的なリスク管理、解剖学や生理学、運動学は必須の知識となります。

「医学的知識のある身体の専門家」です。

何となく理学療法士ってどんな仕事かイメージできましたか?

余談ですが、理学療法士の職域は非常に広くて、在宅に伺って身体を鍛えたり、整えたりすることで生活を守っている訪問リハビリもあればICU(集中治療室)で人工呼吸器など生命維持装置をつけた状態でのリハビリもあります。最近ではスポーツトレーナーとして帯同している方もいれば、車のシート開発部門で働いている方もいます。最近では理学療法士の名称使用についての法改正があったため、今後介護予防事業に理学療法士の進出は増えてくるかと思います。

料金と時間

外来リハビリを受ける場合は算定が可能な疾患(脊柱管狭窄症や変形性膝関節症、手術後など)の診断がついており、なおかつ医師の処方が必要になります。また、算定上限という医療保険の使える日数も決まっており、大抵は運動器リハビリテーション料となるため150日間となっています。

施設基準といって、人員や施設の広さによって変わりますが、ほとんどが20分と決まっていて1,850円〜850円となります。3割負担で1,300円〜600円程度です。

最近では自費リハビリや、整体として開業する理学療法士も増えてきています。もともと理学療法士に開業権はなく「身体に障害のある者に対して医師の指示のもと、理学療法を実施できる」とされているので、「理学療法」という言葉を医療保険外で使用できませんでした。

しかし、平成25年に厚生労働省医政局から通知があり、

『理学療法士が、介護予防事業等において、身体に障害のない者に対して、転倒防止の指導等の診療の補助に該当しない範囲の業務を行うことがあるが、このように理学療法以外の業務を行う時であっても、「理学療法士」という名称を使用することは何ら問題がないこと。また、このような診療の補助に該当しない範囲の業務を行う時は、医師の指示は不要であること。』

とされたことで理学療法士が開業することも多くなっています。

ちなみに自費リハビリ、整体の相場ですが、自費リハビリの場合60分で12,000円〜18,000円、整体の場合は60分で6,000〜8,000円でまで幅広い料金設定となっています。

整骨院・接骨院

街中でよく見かけますよね。

これは「柔道整復師」という国家資格を有する者が開業できるものになります。

昔は脱臼の整復などを行っていたため「接骨院」がよく使用されていたそうですが、現在は脱臼整復は医師の同意と応急処置に限るとされているためほとんどすることはなくなっているそうです。そのため、名称も接骨院ではなく整骨院が多いようです。(柔道整復師の学校で教鞭をとっていた方に聞きました)

では、整骨院では何を行っているか?

柔道整復師によって、骨・関節・筋・腱・靭帯などに加わる外傷性が明らかな原因によって発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対し、手術をしない「非観血的療法」によって、整復・固定などを行い、人間の持つ治癒能力を最大限に発揮させる施術を行う。

とされています。

よく保険がきくと言われていますが、外傷性が明らかな原因にのみ適応となっているため、「腰痛」や「肩こり」「加齢からくる痛み」は保険適用外となるようです。

近年は保険外のプランを提供している整骨院も多く出てきているようです。

料金と時間

初診料は1,500円〜2,000円(施術時間は15分〜20分)程度とされています。

そして2回目は700円〜900円(再検料を含む)、3回目以降は400円〜600円で施術を受けることができます。

ただし、時間ではなく施術箇所ごとで料金計算となるため施術部位が増えればそれに応じて料金も増えます。

自費診療の場合は6,000円〜8,000円が相場となっているようです。

鍼灸・あん摩マッサージ指圧師

実は法律上でマッサージを行ってもいいのは「あん摩マッサージ指圧師」だけとなっています。

えっ!街中にマッサージ屋さんってよく見かけますよね。

けど、看板をよく見てください。「マッサージ」とは書いていません。

「もみほぐし」や「リラクセーション」というような名称になります。

鍼灸・あん摩マッサージ指圧師の行う施術は東洋医学を中心としています。

あん摩・マッサージ指圧師は主に手や指を使って、押し・揉み・叩きなどの刺激によって血行改善などを目的とするとされており、リラクセーションとは違うことが強調されています。

鍼灸師は身体のツボをはりで刺激し、きゅう師はツボをきゅうで暖めることで、人間の自然治癒力を活性化させて病気を治療する職種となっています。

いずれも国家資格となり、保険適用になりますが、保険算定のハードルがやや高い印象があります。

あん摩・マッサージ指圧師の保険適用範囲は、
・筋麻痺、筋萎縮、関節拘縮など、医療上マッサージが必要とされる症例が対象
・疲労回復や慰安、疾病予防のマッサージなどは対象外
鍼灸師は
・頸腕症候群
・五十肩
・腰痛症
・神経痛
・リウマチ
・頸椎捻挫後遺症(むちうち症)
​・その他、医師の認めたもの(上記の6疾患以外で医師による同意がなされ、保険者が認めた場合に保険適用となります)
となっており、いずれも医師の同意書がいります。

柔道整復師と同様で保険外で行っているところが多いそうです。

料金と時間

保険適用となると時間は20〜30分程度となるようです。保険適用の場合は1500円〜1800円となり、この金額から1〜3割負担となります。

保険適用外の場合5,000円〜10,000円程度が一般的なようです。

整体

整体は開業するための基準がありません。無資格の方もいれば有資格でも健康保険外でサービスを提供する方など多岐に渡ります。

一般的に手で行う民間療法となり、リラクセーションや最近では筋膜リリース、ストレッチなども当てはまってきます。

料金と時間

保険がかからない分、時間設定や施術内容も自由に行えるというメリットがありますが、費用が高くなってしまいます。

カイロプラティック

日本ではあまり認知されていませんが、アメリカでは国家資格となっています。

カイロプラクティックは、脊椎を中心とした身体の構造と機能に注目した手技療法を特徴とするヘルスケア(広義の医療)である。施術法は様々で、主に脊椎やその他の身体部位を調整することにより、痛みの軽減、関節可動域や機能の改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としている。

日本でカイロプラクター(カイロプラティックを提供する人)は公的な資格がないため、誰もが名乗ることができるものとなっています。

料金と時間

保険適用とならないため、一般的に整体と同じ価格となることが多いです。

パーソナルジム・ピラティスインストラクター

体の調子が悪くなった時というよりは、体の調子が悪くならないように事前に体作りを行う場所となります。

パーソナルジムで対応しているスタッフはトレーナーが多いかと思います。

トレーナーは民間資格となっており、公的な資格ではありません。そのため、誰もが名乗ることのできる職業となっています。しかし、知識や技術は必要なため資格を持っている方が多いです。

民間資格の中でもNSCA-CPTなど代表的なトレーナー資格もいくつかあります。

ピラティスインストラクターも同様です。民間資格となっているために誰もが名乗れるようになっています。

ピラティスとは、ドイツ人看護師のジョセフ・H・ピラティス氏が、第一次大戦で負傷した兵士のリハビリのために開発したエクササイズとなってます。体の深層部にあるインナーマッスルを強化し、体全体のバランスを整えることで、背筋が伸びた美しい姿勢、しなやかで自由自在に動く肉体の獲得を目的としています。

個人的にピラティスはとてもいいアプローチの一つと感じていますが、体の状態によっては負担のかかりそうな動きもたくさんあるため、体に不安のある方へのピラティスは、リスク管理をしっかり行い、運動方法を使い分ける知識は必要かと思います。

料金と時間

パーソナルトレーニングジムの場合は、入会金だけでも30,000〜50,000円。基本的なプランは週に2回、2ヶ月間で計16回のトレーニングで、月額10〜15万円ほどです。入会金と合わせると30万円程度となります。

ピラティスの場合はマットとマシンの2種類があります。また、グループレッスンとプライベートレッスンがあります。マットピラティスのプライベートレッスン相場は60分7,000円~10,000円程度、マシンピラティスだと1回10,000円を超えることが多いようです。

グループレッスンは1回3,000円〜4,000円程度となっています。

いかがでしたでしょうか?

身体の不調があった時に一般的に考えられる施設やお店の種類について記載してきました。

相場もあくまで相場であって、高いところは高いですし、逆もあります。

一度整理してみて、自分の体にあった適切なサービスを受けるようにしましょう。

ちなみに僕がサービス提供している「Alter」は理学療法士としてのお仕事を保険外に転用して運営しています。医学的根拠に基づいて評価を行うため、アプローチが明確となります。

痛みで悩んでいる方や、痛くて運動ができないと困っている方は是非お問い合わせください。

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